Pierre-Simon Laplace(ラプラス):1749〜1827

 われわれは、宇宙の現在の状態はそれに先立つ状態の結果であり、それ以後の状態の原因であると考えなければならない。ある知性が、与えられた時点において、自然を動かしているすべての力と自然を構成しているすべての存在物の各々の状況を知っているとし、さらにこれらの与えられた情報を分析する能力をもっているとしたならば、この知性は、同一の方程式のもとに宇宙のなかの最も大きな物体の運動も、また最も軽い原子の運動をも包摂せしめるであろう。この知性にとって不確かなものはなに一つないであろうし、その目には未来も過去と同様に現存することであろう。人間の精神は、天文学に与えることができた完全さのうちに、この知性のささやかな素描を提示している。

ラプラス:著、内井惣七:訳「確率の哲学的試論」(岩波文庫)p.10

 ラプラスは1749年に、ノルマンディ地方のボーモンで生まれた。 「天体力学」で、ニュートン力学を洗練し、決定論的力学観を確立した。
 ラプラスは、ナポレオン体制下では、元老員議員、内務大臣などの要職に任命された。 一方、王政復古後にはルイ18世によって、貴族に叙せられている。 このようなところがスタンダール から節操がない、卑怯であると批判されるのだろう。
[ 引用句目次 ]   [ Home Page ]