David Herbert Lawrence(ロレンス):1885〜1930

私は相対性理論や量子力学が好きだ。
なぜなら、私にはよくわからないからだ。
こうした理論からは、
ちょうど白鳥がひとところに じっと落ち着いていられないように、
宇宙があちこち動きまわって、
計測を拒否しているような印象を受ける。
そして原子はあたかも、
衝動的でしょっちゅう気が変わっているこのような印象を受けるのだ。
レオン・レーダーマン著:高橋健次訳「神がつくった究極の素粒子」草思社(1997年10月)の巻頭に引用されている。

RELATIVITY

I LIKE relativity and quantum theories
because I don't understand them
and they make me feel as if space shifted
  about like a swan that can't settle,
refusing to sit still and be measured;
and as if the atom were an impulsive thing
always changing its mind.

D.H.LAWRENCE:The Complete Poems, PENGUIN BOOKS, p.524


 原典を安尾先生(近畿大学工学部・基礎教育・英語)から教えていただいた。
D.H.Lawrenceは「チャタレー夫人の恋人」の著者である。 イングランド中部ノッティンガム市の北西に位置する、炭坑村イーストウッドで1885年に生まれた。父は祖父の代から炭坑夫であった。母は地方都市の造船技師の娘で教師だった。Lawrenceは、ノッティンガム大学師範部を卒業後、1909年から3年間小学校教師をしている。
 この詩は、量子論の観測の問題を端的に表現している点が物理学者の気に入るのか、A.I.M.レイ「量子論 幻想か実在か」(岩波書店)でも引用されている。

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