「患者よ、がんと闘うな」
近藤 誠、文芸春秋社(1996年3月)1,400円

徐 丙鉄(近畿大学工学部)

必読書

 「がん」を避けては通れない。自分が罹るか、肉親か、配偶者か、それとも友人、同僚か。 多くの人が、一縷の望みを手術に託し、場合によっては抗ガン剤の投与を受けるだろう。 そのような標準的な医療が的外れで、無意味、いや寿命を縮める場合があることをこの本は 教えてくれる。

 がんには、「本物のがん」と「がんもどき」があるという仮説は検証する必要がある。 「本物のがん」とは転移能力を持つがんのことで、このタイプのがんはできた時から 転移能力をもち、極めて早い時期に転移しているので、発見されたときには既に転移しており、 どのような手術をしようとも助からないという。 手術をすれば、後遺症、リハビリに悩まされ、quality of life が損なわれる。 胃を全摘した人の生活は生やさしいものではなかろう。

 近藤氏は医学会では異端児で、無視されているらしいが、医学会は責任ある態度で、近藤氏と論争し、 事実を明らかにするべきだ。

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